第39回 好きやねん大阪カメラ倶楽部 例会報告
高気圧が優勢でイワシ雲が高い空を流れる良い天気続き。
11月とも思えぬ暖かい一日11月例会開催です。
テーマはフリー、好きに持ち寄っての発表です。
例会に先立ち、今井商店さんの出品と会員の出品物でわいわいと。

まずはRose-Thornさん。トラブルで参加はかないませんでしたが、手作りツインカメラを送ってくださいました。

ツインコード組み立て手順
1. 親機:レンズボードの水平を確認し、使用する撮影レンズの無限大を確認する。
2. フォーカスノブを90度繰り出しボデー、∞位置をマーキングする。

3. スプールノブ側の側板を開け、フォーカスノブ端部にある「まが玉形」固定ビスを外す。(順ネジ)
4. 除去した固定ビスの穴にコニシ(株)のネジ山救助隊(ゆるみ止め液—ピンク色の液体)を注す。
5. 取り外した固定ビスの穴に3mmワッシャーを付けた支柱ビスを取り付ける。
支柱ビスは軽く締付、所定の時間迄放置する、支柱ビスにインラインカラー4mm(レインボープロダクツ製)
の延長金具を取り付ける。親機支柱ビス及び子機のフォーカスノブは本体から1mm控えて切断する。


6.フォーカスノブの無限大位置を(2.)のマーキングに合わす。右写真参照。
・フォーカスノブの無限大をマーキング位置に合わす。
・2台を合体しインラインカラーのイモネジを締め付ける。
・横向きのカメラを90度回転すると、距離指針は∞に戻る。⇒確認する
【註】 支柱ビス: 既製市販品:軸径4φ×15mmネジ部2M×5mm
ローライ用には既製品無し (特注)




Durst Automatica Durst Radionar 1:2.8 45
ダースト アウトマティカ
セレン露出計搭載 オートに指標を合わせるとセレンの針に応じてバルブのサイズを変更しエアーポンプの空気の抜ける時間でシャッター速度を変化させる機構を搭載したカメラ。
フォクトレンダーカメラにもみられるように、軍艦部をフラットにするため巻き上げレバーが軍艦部に収まるデザインになっており、巻き上げると軸がせりあがりレバーが軍艦部に干渉せず巻き上げることができる。巻き戻しボタンを押すと巻き戻しノブが軍艦部から飛び出す。ここまで書くとよさげに見えますが、巻き戻しボタンでスプロケットが解除にならないなどなんだかなぁ。

Balda Matic Ⅲ Xenar 1:2.8 50
バルダ マチックⅢ
巻き上げは底面にあるキーを回す、おにぎりシェイプのボディ。デッケルマウントのレンズ交換式。
Balda Super Baldina Xenar 1:2.8 5cm
スーパー バルディナ
戦前型最終モデル、それまではボディが黒塗り仕上げであったのがクロームめっき仕上げになっている。フィルムカウンターに蓋がついている。デザインが好きなカメラ。


軍用ウォッチも持ってきましたのでぜひご覧ください。

ドルーク ジュピター8 2/50
巻き上げレバー折損状態の個体を入手、レバーを自製したのだが、義手義足と同じく関節を再生するのが難しい、このレバーとともにカメラの修理をコロナ騒動前に預けたままになっていたものを永らく放置していましたがつい最近回収してきました。
K林氏いわく、スロー時の巻き上げのテンションが重いためレバーの関節部が折れやすいとのことですが、関節なしのレバーなのでかえって耐久性が上がって壊れにくいのではないかと思います。


先日、古いムービーカメラと思い込み、手に入れたもの。ところがこれがムービーにあらず、幻灯機でした。FAFIX という銘があるベークライトボディ、ドイツはブラウンシュバイクとある。投影レンズはFAFIX Anastigmat 1:3.5 f=80mm
スライドホルダーが2枠あり、手動でスライドさせては入れ替えて、画像を投影する。

エキザクタ
ファインダーが角窓の古いタイプ(Ⅳ型、1938年)レンズはビクター2.9/50
シャッターも幕がパリパリになっているのが多いですがこれは生意気にもしっかりと動きます。

やまひら氏
堺の鳳でHONDAのカーディーラーがグランドオープンすると言うので、当時大阪狭山市に住んでいたので出かけたところ、抽選会が行われていて。1等賞が鈴鹿F1GPご招待1名、2等賞が この黄色いキャメルロータスホンダのジャンパー2名。その2等賞に当選しいただいたものです。
何度か袖を通していますがほとんど新品の状態です。
このころF1のスポンサーにはこのキャメルも含めタバコのスポンサーがたくさんついていました。

yasu氏
リフォームに伴う引っ越しから、終活ではないですがカメラをどうしようかなと考え中。
近頃若い人たちを中心にフィルムカメラも人気が出てきているとか。
フィルムカメラの最後のきらめきともいえるコシナによるフォクトレンダーブランドの“ベッサ”シリーズのカメラを持ってきました。
ベッサLと、連動距離計を搭載したRですが、私はファインダーのないLのほうが好みで、このボディに大きなズームファインダーを乗せると、
“出来る”カメラ に見えます。


ひでじぃ
今日持参したカメラは手近にあったAgfa FLEXLETTE APOTAR1:2.8 45(アグファフレキシレッテ35ミリレンズシャッター二眼レフ)と、巾着切りカメラの異名を持つオリンパス35です。
コロナ騒動からあまりフィルムを使わなくなったせいもあり、フレキシレッテなどはヘリコイドのグリスが固くなってしまっています。


機材:Zenit-1 M39 1954 Tair-3 300mm f4.5 1958 (L39 レフレックス)

ご存知のように、この初代のゼニットカメラはレンジファインダー機のZorkiに、ミラーボックスとペンタプリズムを載せて設計されたカメラなので、世界一小さい一眼レフカメラとも言えるでしょう。
1/25秒以下のスローシャッターがなく、セルフタイマーもアクセサリーシューもない、ミラーのクイックリターン機能も当然ありません。機能的にこれ以上になくシンプルです。ミラーボックスの制限で視野率がかなり低いですが、カメラとして今の時代でも十分使えます。ボディのデザインは丸みを帯びてとても可愛いです。
唯一の不満は磨りガラスによるマットスクリーンのファインダーが暗くてピントの山が見えにくいと言う点です。
そこで、このマット式スクリーンを2分割式スプリットイメージのスクリーンに交換すれば良い、と思いました。そしてこの無謀な乱暴な発想を尾道にある某カメラ店に相談しながら改造して頂きました!かなりの手間がかかりましたが、結果的に大成功でした!
そしてこのL39マウントのZenit-1のためにTair-3を入手。300mmの望遠レンズなのに真鍮製の鏡胴を使用しているせいでかなり重い。最も惹かれたのはこのエナメルブラックペイントで非常に美しい!
このレンズは分解されていて組み立てはかなりずれていますので、再度分解掃除と調整をしました。
11月8日の皆既月食をこのTair-3で撮影しました、月までのピントはバッチリでした!

天王星蝕も、もうすぐ。
ミモヤンG
先月のやまひら氏の発表のペンタックスマクロレンズに触発されたのでしょうか、同じペンタックスのマクロレンズを見つけ手に入れたので持ってきました。
Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 1:4/100
このレンズを取り付けるボディをと、めぼしいものを探すとペンタックスSPがありましたが、このボディに付けていたままのレンズも面白いので持ってきました。
SIGMA 1;2.8 f=135mm PANTEL
この頃のシグマは、レンズに何か特別な何かを付加させたものをということでこのレンズの場合、最小絞りが35ミリ一眼レフの場合、たいていF16,またはF22、マクロレンズでもF32あたりになるところ、最小絞りは赤文字で“PAN””64“の表示になっています。
望遠レンズで、パンフォーカス!で“パンテル”の名称を持つレンズ。
よくあるF22の被写界深度表示で読み取れる被写界深度は14m~∞のところ
“PAN”位置のそれはなんと4.5m~∞となる。うーんパンフォーカス かな?
もし、ISO100のフィルムを使った場合、日中晴天の条件で、F8 1/125Sec(135ミリレンズのいわゆる手持ち限界?)から 8,11,16,22,32,45,64 と6段絞り込むことになります。
PAN表示のF64時、シャッター速度はなんと1/2 Sec。。。
って、使えるか?

来月は12月10日開催予定。
コロナ拡大が心配ながら、年納めですし、例会終わりに簡単なお弁当でも頂いて、忘年会代わりといたしましょうか?
そのあと御堂筋イルミネーションに繰り出し思い思いに撮影でも、というのはいかがかな?