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ツァイス・イコン/コンテッサのメンテナンス:後編その2 / by Rose-Thorn




ツァイス・イコン/コンテッサのメンテナンス:後編その2 / by Rose-Thorn 

◆シャッター速度の調整 & カメラの軍艦と底蓋外し

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写真15:↑シャッターの速度調整 (ドレイカイルは外した状態で行う)


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写真16:↑スローガバナー調整用の自作ドライバー(精密ヤットコより使い易い)


1秒    :スローガバナー左右のビスを少し緩め、左端ビスを軸にガバナーを

回転させて調整する。

1/10秒  :デイトピン(写真6)を内、外に傾け調整する。内側(-)、外側(+)

デイトピンの折り曲げ工具は皮革用の穴開けポンチφ1mm

の刃先をつぶし流用します。

1/100秒 :スピードセレクターリングの長円形切込み部の出し入れで

凹凸の調整をする。僅かの凹凸変化で速度が微妙に変ります。

上記3速を調整することにより、その他の速度は自動調整されます。

シャッター速度の計測は、カシオの高速度カメラで撮影して画像をPCに取り込み、

動画用ソフト「動画から写真」を使って分析します。

詳しくは “デジカメの動画撮影でシャッター速度を測定”を参照して下さい。


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写真17:↑スピードセレクターリング 1/100秒は長円形のこの部分 (10/3再アップ ) 訂正した写真です


このカメラは、通常フィルムを入れないとレリーズが出来ません。

巻上と連動してレリーズは可能になりますがセルフコッキングの機能は在りません。

速度調整する為にはスプロケットを手動で1駒分動かしてからチャージをします。

1秒の調整をするだけでも1520回程度はレリーズの必要があり大変です。

1/10秒、1/100秒のテストもありますので、「3速」全てのテストで満足な

結果を得るには2日~3日掛かります。他のレンズシャッター機と違って、

繰返しの調整と試験に手間暇がかかるのでコンテッサには泣かされます。

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写真18:↑ドレイカイルの装着―シャッターブロックを形成

速度調整の終了後、シャッター本体はレンズボードより一度取外して

ドレイカイルを組込んでから、再度レンズボードに取付けます。

備考

ブリッジを分解しブレードリングを取外して清掃すると、高速の1/2501/500

の精度が向上します。特に1/500の精度は±10%程度まで向上する。

OHの効果

ブレードリングまでOHを実施したものと未実施のものを1/500秒で比較 

の平均値です 

ブリッジ、ブレードリングのOH済み :1/4501/500

ブリッジ、ブレードリング未清掃   :1/3501/400程度

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写真19:本体レンズボードにシャターブロックを装着

以下は略(前編を参照して下さい)


◆カメラの軍艦と底蓋:ファインダーのクリーニングと巻上部の点検

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写真20:↑コンテッサの軍艦部


軍艦カバーの取外し

1.露出計とフィルムインジケーターの中心にあるビスを外す。

※フィルムインジケーターのビスにはスプリングワッシャー

の役目をした1巻きのコイルバネが在り、紛失注意。

2.アクセサリーシューのビス3本とその前面のビスを外す。

3.時計用ヤットコで露出計側背面の偏心調整ボルトを外します。

4.軍艦のカバープレートが取外せます。


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写真21:↑コンテッサーファインダーブロックの清掃

5.ファインダーのメッキフレームを外します、ビス1本。

ファインダーの窓ガラスが外れます。⇒両面クリーニング。

割れている場合は1.5mm光学ガラスより切り出し交換します。

(ガラスはマミヤ6×7等のビューファインダーから切り出す)

6.アイレット固定のビスと2枚の黒いカバープレートのビスを外します。

7.プリズムの固定金具2個を外します。ビス3本。

 プリズムは接着されていますが、軽く押すと外れます。

 ファインダーレンズとプリズムのクリーニングが可能です。

8.セレン露出計は7割以上が不動です、生きていても精度は?です。

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写真22:↑巻き戻しボタンの外し方⇒固くて緩まない場合はカニ目孔を彫る

底蓋の開け方 (コツを知らないと開きません)

底蓋は4本ビスを取り、巻上ノブと巻き戻しノブを外して取外します。

巻き戻しノブはビスを緩めれば外せます。

巻上ノブの中心部に巻き戻しボタンがありますが、「-」のスリ割は有りません。

巻き戻しボタンは表面を溶剤で拭き、両面テープのノリ面を5mm幅×5枚ほど

重ね、ボタンに貼り付けて押しながら反時計回りに回します。

それでも固くて外れ無い場合は、ハンドドリルにφ1mmの錐を付け、巻き戻し

ボタンに2か所孔を彫りヤットコで回して外します。

続いて、時計方向に(逆ネジ)ノブを回して取外します。

巻上テストをしてカウンターの動きや巻上機構の軽重等をチェックして対処する。

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写真23:↑コンッテサの巻上装置

 完   R2.7.14 / by Rose-Thorn












Commented by tedukuricamera at 2020-07-18 00:18
3DCAMは製図のソフトと間違えられるので、本日よりRose Thornに改名します。
Commented by yasu at 2020-07-21 14:38 x
これからはうかつに触れませんね(笑)
Commented by tedukuricamera at 2020-07-21 16:58
yasuさん有り難うございます。

本人は春の海です、これからもよろしくお願いします。
今回もスプリングが飛んで痛い目に遭いました・・・・油断は禁物です!
   Rose Thorn
Commented by tedukuricamera at 2020-09-17 19:06
コンテッサのメンテナンス:後編その2 / by Rose Thorn
1/100秒の速度調整:長円形の凹凸変形の方向(+、-)が逆になっていました。
訂正写真を掲載致しました。参考にされた方々にはお詫び申し上げます。
Commented by tedukuricamera at 2020-10-03 00:37
コンテッサのメンテナンス:後編その2 / by Rose Thorn
1/100秒の速度調整写真がいつの間にか消えていたので再アップしました。
Commented by ひーさん at 2020-10-16 11:45 x
Rose Thorn様、コンテッサで、フィルムがスムーズに巻き上げ出来ません、何回目かで空回りします、その為、購入後一度も撮影出来ない状態です、原因は何でしょうかご教授いただければ幸いです。
Commented by tedukuricamera at 2020-10-16 22:32
ひーさん
通常あり得ない現象です。巻上ノブ中央の巻き戻しボタンを押さない限り、巻上は
フリーになりません。裏蓋を開けた状態でもシャッターチャージとレリーズは出来る
ので、不要なテスト用フィルムを詰め作動の状態を観察して下さい。
裏蓋を開けてフィルムを巻く時はスプロケットに親指の腹を押し当てフィルムの浮き
を防いで下さい。その他には、底蓋を開け歯車の欠損を調べる。
 R2.10.16 / by Rose Thorn
Commented by ひーさん at 2020-10-22 09:55 x
Rose Thorn様、早速のご教授ありがとうございます!ご指示の様にテスト用フィルムでやっていたのですが空回りの現象が発生しました、再度初心に帰ってやってみます、それでも同じようになったら、底蓋を開けて歯車の欠損を確認してみます。
Commented by ひーさん at 2020-10-25 14:51 x
Rose Thorn様、フィルムの巻き上げはキチンとされているのですが、フィルムカウンターがうまく作動していないようで、フィルムのパーフォレイションに沿って送られる歯車の出っ張りが少ない感じですが、他のコンテッサを見ていないので何とも言えませんが、この部分は経年劣化するとは思えないのですが、底蓋を開けて確認してみようとしたもですが、巻き戻しノブの部分がゴムの滑り止めパッドをつけても固く回らず(左回り)今回は諦め、別の方法を考えてみます。
Commented by tedukuricamera at 2020-10-25 23:33
ひーさん 様 / by Rose Thorn
フィルムカウンターは正常であればスプロケット(フィルム送りの歯車)を親指の
腹で回したら進みます。フィルムタウンターは手動で動くので→方向に回して①を
出して動きを確認して下さい。巻き戻しボタンの外し方は説明書(当ブログ)を見て、
薄手の両面テープを用意して再度試して下さい。固くて滑る場合はφ1mm錐と
ハンドドリルを用意してカニ目を彫り、時計ヤットコで押し回しして下さい。

Commented by tedukuricamera at 2020-10-25 23:49
ひーさん 様 / by Rose Thorn
追伸
コンテッサのスプロケットは独特の形状です。角の取れた正方形に近い感じです。
片方が45度傾き、左右に2個並んでいます。
摩耗して変形することはありません。
内部で可動部が油で固着している可能性はあります。
Commented by ひーさん at 2020-10-26 12:27 x
Rose Thorn様、おはようございます。コンテッサの件、再度裏蓋を開けてフィルムカウンターの二つの送り歯車を指の腹で回転させ確認してみましたが節度のある回転をしました、以前回らなくなった事もありましたが、カウンター表示の終わりの方では止まるので、特に気にしませんでしたが(止まった所がカウンター数字の終わりのところかどうかの確認は失念)念のため4か所の軸受け部分にベンジンを先細りのピンセットで注入してやり、再度指の腹で回転させてやりカウンター数字の変わり目にカチッとラチェットの音を確認、作業を数回続け、フィルムを装填、巻き上げするが、止まらずクルクルと巻き上げてしまう状態であった為に、フィルム圧着板の押しつけてが弱いのでは?と、フィルム圧着板を外し歯車に開口部を合わせて巻き上げてたところ正常に動作することを確認、板バネを少し起こし、圧着板を取り付け、フィルム装填し巻き上げて動作を確認した処、初めて正常に一コマづつ送られていき、節度あるカウンター数字の動きとラチェットが作動し止まる状態の音を初めて確認出来、5年振りの、購入してやっと正常に作動した処です、原因は長年にわたり使われていなかった事によると摺動部の作動不良と圧着板のバネの圧着不足かなと思っております、近い内に試写をしてみる予定です。色々とアドバイスありがとうございました。試写を終えて現像が上がって来ましたら、またご報告いたします。
Commented by tedukuricamera at 2020-10-26 14:18
ひーさん 様 / by Rose Thorn
よかったですね。
使い込めばダンダン良くなる、"法華ノタイコ"みたいですね。
底蓋は外して溶剤を垂らしたらもっとよくなりそうですね。
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