「あれ、ゼロがひとつ多い!?」

このα7シリーズ、いにしえのミノルタα-7を持ってる身にはちょっと抵抗のあるネーミングですが、見た目はクラシックカメラ然としたカタチをしています。しかし中身は以前のNEXシリーズ(現在こちらはα5000やα6000などとなってこれまた悩ましいネーミング)の流れをくむ純然たるミラーレス一眼カメラ、もはやハーフミラーどころかミラー自体がありません。
最初にリリースされたα7がベーシックモデルとでも言うかα900よりほんのちょっと少ない2,430万画素。続いてリリースされた高画質モデルα7Rが3,460万画素のローパスレス。そして今回出たのが高感度モデルα7S、画素数は控えめの1,220万画素ながらEV-4~20(50mmF2.0レンズ使用時)で検出可能というモデル。ISO感度は驚きのISO50~409600。もはやEXIF規格の上限を超えているので、ビューワー等では65535としか表示されません。
届いたその日の夜、さっそく近所の暗そうなところへ行ってみました。まあ深井というと堺でも田舎ですから、暗いところはなんぼでもあります(笑)

こちらは近所の結婚式場。外を照らす光はそばを通っている泉北1号線の街灯だけですので、ほとんど真っ黒です。ふつう暗いところを明るく撮ると、元々明るいところは白飛びしてしまうはずですが、窓の中はちゃんと様子が分かる程度に撮れています。ISO1000じゃなくて10000、F5.6に絞っても1/80ですから70mmレンズだと楽勝で手持ちできます。

続いてこちらは泉北1号線。ISO25600、手持ちです。24mmF8で1/125、手ぶれ補正内蔵でないにもかかわらずブレません。長らく手ぶれ補正内蔵のボディを使ってきましたのでここが一番の不安でしたが、どうやら心配は要らなさそうです。NEXをお使いの方はご存知だと思いますが、もちろん振り回せばブレます...

こうなってくると普通はやらなさそうな方へ行ってしまうのが悲しいサガなのですが、夜にピンホール手持ちで撮ってみました。ISO25600でも3.2秒ですのでさすがに歩道橋の欄干に置いていますけど、日中であれば室内でも手持ちで撮れます。撮るかどうかですが(笑)

こちらは朝撮ったものですが、ISO200に固定しています。まったくブレていないどころか、背景が明るいにもかかわらずしっかりと深みのあるあじさいの花色が撮れています。実は2,460万画素のα900と同じレンズで撮り比べてみたのですが、解像度も1,220万画素とは思えないほどに十分です。
ただ...どうにもこうにも許せないのがこのボディのデザイン。縦に寸詰まりで、前後に薄く。コンパクトはいいんですけど極めて持ちにくい! しかもシャッターボタンの位置が絶妙に悪くてとても押しにくいのです...まあ、私だけの感想かもしれませんけど。デザインは最悪、画質と機能は最高という感じ。
扱いやすさだけで言えば、もう一台の新兵器RX100M3の方がぜんぜん使い勝手はいいですし、画質もコンデジとしては素晴らしいです。とりあえず今はEマウントのレンズは持ってないし買う気もないのですけど、Y/C用、Aマウント用のアダプタは買いました。
意外と電子ビューファインダーが便利なのでMFレンズを使うのがぜんぜん苦にならないのですが、本体が軽すぎて持った時のバランスが悪いのがすごく使いづらいのです。なので、手持ちのレンズでは一番軽いCONTAXのテッサーT*2.8/45がとりあえず定番レンズになりそうな感じです。
その他、α900と撮り比べてみたものがFlickrに上げてありますので、よろしければご覧ください。