マウント改造で使うオールドレンズ
まずマウント改造する理由ですが、
1.気に入ったレンズをどうしても違うメーカーのボディで使ってみたい
2.古いマウントのレンズを新しいマウントのボディで使ってみたい
あともう一つ
3.お金がないから安い中古レンズを使わざるを得ない
私の場合は全部当てはまります(笑)
現実にはマウントが違うとAF機構や自動絞りなど肝心の機能が使えなくなるため、使用するにはかなりの面倒が伴なうわけですが、それでも使ってみたい気にさせるのが1.なんですね。
1月例会でお話したように、私にはCONTAXツァイスのレンズに思い入れがあります。またミノルタαにも別の思い入れがあるので、この両者を組み合わせて使いたいと思ったわけです。それ以前はマウントアダプタでM42とかペンタコンシックスも使ってましたが、ヤシカ/コンタックスマウントは改造しないと無理だったので仕方なく始めたことでした。
ところが現在ではだんだんと改造することに意義を感じるようになっており、特にマウントアダプタだと補正レンズなしでは無限遠が出せないとされているキヤノンMFやミノルタSRなどのフランジバック差がマイナスのものに挑戦した次第です。これはマウント改造であれば可能でしたが、破壊的改造になるためずっと使い続ける責任が生じます。
さあ、前置きが長くなりましたが、今回の作例・ニコンFマウントはそれでいくと差がプラス2mmもありますし、開けてみると構造も簡単なので改造はドライバーだけでオシマイ、非破壊改造なのでまた元に戻すのも簡単です。
これがオリジナルの状態。ニュー・ニッコール55mmF1.2です。非Aiで1975年発売と比較的新しい?ものです。
マウント側はこのようにフランジ面にネジがあり、しかも大きめのM2ネジが60度等配で穴あけも楽です。外すと余計な爪が出っ張ることもなく、至ってシンプル。
そこに、予め作っておいたαマウントをかぶせて少し長めのネジで止めます。どうやって作ったか?はさらに長くなるので改めてご紹介しますが、要するにネットで売っている中国製ミニ旋盤と、ホビー用のミニフライスを使っています。どちらもガタがあるので精度出しは大変ですが磨き倒すとそれなりに高級に見えます。
後でAFチップをつけるための溝が掘ってあります。チップをつけると合焦表示や手ぶれ補正、絞り優先AE、デジタルの場合はExifデータ記録など使えて便利です。
レンズ口径より鏡筒の外径がかなり大きいのですが、α900のボディならバランスよくいかにも写りそうな感じになります。
私の場合、使うための改造ですから写って当然、無限遠が出てナンボです。近所の公園にて、F2.8手持ちで撮ってみました。前後の柔らかなボケ具合に対してピント面のシャープさが特徴的ですね。大きな写真はコチラ
明日はこれを持って出かけたいと思ってます。
大きい写真はブログサイトの容量制限とかあるでしょうから、グーグルとかフリッカーとかに置いてリンクを貼ってます。
チップをつけてもさすがにAFにはなりませんが、AFアシストと言ってピントが合ったときにファインダー内にランプが点きます。広角なんかだとα900のファインダーで見ても分からないので重宝しますよ。
AEは開放測光になります。要するに自動絞りレンズの絞り動作を手でやるわけで、昔の絞り込みレバーとかプリセットだと楽なんですけどシャッターを切る直前にリングを回して絞り込みます。ボディ側の絞り値をあわせておけばSSが追従するので完全マニュアルよりは便利です。ただシーンが変わるといちいち開放からやり直す必要がある点はかえって面倒ですね。